ブリッジ治療で失敗しないために!治療前に知っておきたいポイント

「インプラントではなく、ブリッジの治療を考えているけど実際どうなの?」
「自分にブリッジの治療が合っているかどうか知りたい」

こんにちは。

名古屋市千種区の歯医者、ちくさ池下歯科・矯正歯科 院長の河村篤志です。

歯を失ってしまった場合の噛み合わせを取り戻す方法として、ブリッジ治療は古くから広く用いられてきた一般的な選択肢の一つです。最近では、審美性や機能性の高いインプラント治療が広く普及しているほか、セラミックを使用した審美的なブリッジ治療も行えるようになり、様々な選択肢が存在します。そのため、どの治療法を選ぶべきか迷うことも多いかもしれません。

一方、ブリッジ治療を選んだ患者さんの中には、治療後に後悔するケースも依然として存在します。この記事では、ブリッジ治療を選んで後悔する4つの主な理由と、それぞれの対策について歯科医師が詳しく解説します。

1. ブリッジとは

ブリッジとは、失われた歯を補うために隣り合う歯に橋を架けるように装着される補綴物(ほてつぶつ)の一つです。ブリッジは一般的に、金属やセラミック、レジン、またはそれらの組み合わせで作られ、特にセラミックで作られたブリッジは機能的にも審美的にも優れた治療法とされています。ブリッジを選ぶ理由には、治療期間が短く、固定された補綴物であるため噛み心地の安定感があることが挙げられます。しかし、この治療法にはいくつかの欠点が存在し、それが後悔の原因となることがあります。

2. 後悔する場合

2.1. 不快感や痛み

ブリッジを装着した後に、不快感や痛みを感じる患者様もいらっしゃいます。特にブリッジが歯にしっかりフィットしていない場合、噛むときの違和感や痛みが生じることがあります。また、新しいブリッジに慣れるまでに時間がかかることも少なくありません。適切な調整やケアによって装着初期に症状が落ち着く場合もありますが、歯の神経や根の炎症が原因の場合は症状が長期間続くこともあります。

【対策】
不快感や痛みを感じる場合は、早めに歯科医師に相談することが重要です。症状によっては噛み合わせの調整など、適切な処置を受けましょう。また、痛みが続く場合には、ブリッジの作り替えや材料の変更、他の治療法を検討することも一つの方法です。また既にブリッジが装着されている場合は、適切な調整や定期検診を受けることが大切です。

2.2. 隣接歯の切削

ブリッジを装着するためには、隣接する歯を削る必要があります。虫歯ではない歯を削る必要がある際には、健康な歯が弱くなり、将来的に他の問題が発生するリスクが高まります。特に、ブリッジの装着後に削られた歯が虫歯や歯周病になる可能性が高くなると言われており、ブリッジの再治療やさらに歯を失ってしまう原因となります。

【対策】
隣接歯の切削を最小限に抑えるためには、クラウンではなくインレー・アンレー・オーバーレイなど切削範囲を少なくする方法もあります。また、ブリッジの材料にセラミックを選択することで、将来的な虫歯や歯周病のリスクを下げることも可能です。セラミック治療の経験豊富な歯科医師と相談すると良いでしょう。

また、インプラントなど、隣接歯を削らずにすむ治療法を検討することもひとつです。インプラントは、周囲の歯の切削を必要としないため、隣接歯の長期的な健康や噛み合わせの維持にはより効果的であると言われています。

2.3. 審美的な問題

ブリッジの色味が他の歯と一致していない場合、見た目に不満を感じることがあります。

保険治療で使用される銀歯はもちろんですが、レジンも長期的に変色する材料であるため、ツヤが無くなり色味が暗くなってしまいます。また、セラミックであっても色の不具合や金属の露出によって、審美的に満足できないことがあります。

特に前歯や下の奥歯は、笑うと見える部分であることから、自信やコミュニケーションに支障を与えることもあります。

【対策】
セラミックブリッジは、天然の歯と非常に近い色調を持ち、審美的に優れています。様々な種類のセラミックから適切な色味を再現するには、歯科医師と歯科技工士の高い技術力が不可欠です。

2.4. メインテナンスの難しさと耐久性

ブリッジでは、ポンティックと呼ばれるダミーの人工歯の下に食べ物が詰まりやすく、清掃が難しいと言われています。口腔衛生状態が不十分な場合、虫歯や歯周病のリスクが高まり、ブリッジの寿命が短くなってしまいます。ブリッジの作り替えによって、頻繁な通院や費用が必要になるだけでなく、隣の歯を失うことでさらに広範囲のブリッジや入れ歯になってしまう可能性もあります。

【対策】
ブリッジの清掃には、連結であることからフロスが使えないため、歯ブラシに加えてタフトブラシや歯間ブラシの使用が必要です。

また、ブリッジの長期的な安定のためには、適切なセルフケアに加えて定期的なプロフェッショナルケアが必須と言われています。定期検診によって、トラブルを早期発見して適切に対処できます。さらに、ご自身に合った歯ブラシや歯間ブラシを教えてもらうことで、質の高いセルフケアが行えるようにもなります。

3. ブリッジで後悔しないために

ブリッジ治療を選ぶ際には、以下の4つのポイントに注意することで、後悔を避けることができるかもしれません。

3.1. 信頼できる歯科医師と相談する

ブリッジ治療を成功させるためには、信頼できる歯科医師と相談することが最も重要です。患者様のお口の中を詳しく診察することで、治療方法や材料のメリットとデメリットを詳しく説明してくれます。十分なカウンセリングを受け、ご自身の疑問や不安をすべて解消してから治療を受けるようにしましょう。不安が解消できない場合には、セカンドオピニオンを活用することも後悔しない治療選びに役立ちます。

3.2. セラミックなどの材質を選ぶ

ブリッジの材質選びも非常に重要です。ジルコニアなどの高品質なセラミックを選ぶことで、自然な見た目と耐久性を兼ね備えたブリッジを手に入れることができます。長期間にわたって満足できる結果を得られるよう、見た目やアレルギーのリスクを考慮し、自分に最適な材質を選ぶようにしましょう。

3.3. インプラントや歯の移植を検討する

治療法に不安を感じる場合は、ブリッジ以外の方法も検討することが重要です。インプラントは、隣接歯を削る必要がなく、さらに耐久性も高いため、長期間の噛み合わせの維持に非常に有効です。これらの方法が難しいと言われた場合でも、インプラントの技術力が高い歯科医院では治療が可能なこともあります。歯科医師と相談することで、自分に最適な治療法を見つけることができます。

3.4. 定期検診と適切な清掃指導を受ける

ブリッジの装着後には、歯科医師や歯科衛生士からお口の状況に合った歯間ブラシなどの処方をしてもらい、毎日のセルフケアを徹底しましょう。また、定期的なメインテナンスを受けることで、問題を早期に発見して対処することができます。セルフケアとプロフェッショナルケアにより、ブリッジの寿命を延ばし、健康な口腔環境を維持することができます。

これらのポイントを踏まえて、慎重に治療法を選び、信頼できる歯科医師と協力することで、ブリッジ治療による後悔を防ぎ、満足のいく結果を得ることができるでしょう。

4. まとめ

いかがでしょうか。今回はブリッジを選んで後悔する理由と、その対策について解説しました。

ブリッジは多くのメリットがある治療法ですが、一方で、後悔する理由も存在します。治療法を決める際には、各治療方法と使用される材料の利点と欠点を十分に理解し、信頼できる歯科医師と相談することが重要です。患者様自身が納得できる治療を慎重に選ぶことで、後悔しない、満足のいく治療結果を得ることができるでしょう。

名古屋市千種区にある歯医者 ちくさ池下歯科・矯正歯科では、日本口腔インプラント学会専門医・日本補綴歯科学会専門医・日本顎関節学会専門医の資格を持つ院長が、審美性と噛み合わせのバランスを考えたセラミックブリッジ治療、インプラント治療を提供しています。まずは相談だけでも、もちろん可能です。お悩みや不安について、ぜひお気軽にお問い合わせください。

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