「笑うと歯茎が目立つような気がする…」
「ガミースマイルって自分で治すことができるの?」という方へ
こんにちは。
名古屋市千種区の歯医者、ちくさ池下歯科・矯正歯科 院長の河村です。
口元にコンプレックスを抱えることで、「思い切り笑えない」「笑うときについ口元を隠してしまう」という経験は、多くの人が抱える悩みの一つです。
悩みの原因は、歯並びや歯の色味、歯茎が目立つなど理由は様々ですが、その中でも、笑ったときに上顎の歯茎が多く見えて目立ってしまう状態を『ガミースマイル』と呼びます。ガミースマイルは病気ではありませんが、つい自分の歯茎が悪目立ちをしていないか気になってしまう方は多いのではないでしょうか。
この記事では、「ガミースマイルついて原因や、セルフケアについて知りたい」という方に向けて、ガミースマイルの原因やデメリット、そしてセルフケアのポイントについて歯科医師が詳しく解説していきます。
目次
ガミースマイルの特徴
ガミースマイルとは、笑うときなど上唇を挙げた際に、前歯と唇の間に3㎜以上歯茎が露出している場合にガミースマイルと定義します。
英語で歯茎を表す「gum」が特徴的であることから、「ガミースマイル」と言われています。
有名人でもガミースマイルの方はいらっしゃいます。ガミースマイルは必ずしも審美的に不利というわけではなく、逆に個性的な笑顔として好印象を与える場合もあります。
しかし、ガミースマイルに対してコンプレックスを感じている方もいます。「笑うと人の視線が気になってしまう」「しゃべるときや笑うときについ口元を手で隠してしまう」といった悩みを抱える方も多く、コミュニケーションや自己表現に自信が持てない方もいらっしゃるのではないでしょうか。
次にガミースマイルになる主な原因について考えてみましょう。
ガミースマイルになってしまう原因
ガミースマイルになってしまう原因は人それぞれ異なりますが、以下の3つの主な原因として考えられます。
歯茎の問題
歯茎が過度に露出する原因として、歯茎が人よりもぶ厚かったり歯を覆う面積が大きいことで、歯が短く見えて歯茎が目立ってしまうことがあります。歯の縦横のバランスが悪く、歯が短く見えることも、笑ったときの歯茎が露出する原因となります。
骨格や歯並びの問題
いわゆる『出っ歯』(上顎前突)や、『口ゴボ』(上下顎前突)など、骨格や歯並びの問題もガミースマイルの原因となります。横顔で上あごが前方に出ている場合、笑った際に前歯や歯茎が目立ちやすくなります。
バランスの良い横顔であっても、上あごが下に位置していると、その分歯茎が長くなり、ガミースマイルの症状が現れることがあります。
唇や筋肉の問題
唇が薄い・短い、または上唇を持ち上げる筋肉が発達している場合、笑ったときの唇のラインが上がり過ぎてしまうことで、歯茎が顕著になります。
これらの要因はひとつに限られるわけではなく、複数の原因が当てはまる場合もあります。ご自身のガミースマイルの原因を把握することで、適切な治療方法が選択できるようになります。次に、ガミースマイルを治療するメリットについて掘り下げていきましょう。
ガミースマイルは治した方が良い?放置するデメリットは?
ガミースマイルは病気ではないため、必ずしも治療が必要というわけではありません。しかし、重度のガミースマイルの場合には、以下のような悪影響が現れる場合もあります。
虫歯・歯周病になりやすい
ガミースマイルの方で、普段リラックスしているときでも口が閉じづらく常に歯が見えているような方は要注意です。これは骨格的な原因や口元の筋力不足からくるもので、口が閉じづらいと口呼吸の癖が生まれやすくなります。口が乾燥しやすくなることで、お口の中を清潔に保つことが難しくなり、虫歯や歯周病のリスクが高まります。
口臭がする
口が閉じづらかったり、口呼吸の癖がある場合、お口の中が乾燥しやすくなります。この乾燥によって細菌の繁殖を招き、結果的に口臭の原因となります。虫歯や歯周病の進行による口臭の可能性も高まります。
見た目のコンプレックスからコミュニケーションが苦手になってしまう
健康面に問題がないガミースマイルであれば、審美的な悩みがなければ治療を行う必要はありません。しかし、外見の悩みやコンプレックスの大きさというのは本人にしか分からないものです。外見に対する悩みが日常生活や普段のコミュニケーションに支障をきたすことは避けたいもの。自信のある笑顔を手に入れるためには、まずは信頼できる医院で相談してみてはいかがでしょうか。
ガミースマイルに対するセルフケア
軽度のガミースマイルであれば、セルフケアで改善できることがあります。セルフケアの方法を簡単にご紹介します。
口周りの筋力トレーニング
ガミースマイルの原因が、お口周りの筋力不足によるお口ぽかんや表情筋の柔軟性不足の場合、表情筋を鍛えるトレーニングが効果的かもしれません。
- 『あいうべ体操』による口元や舌の筋力トレーニング
- 『割り箸トレーニング』による頬筋の筋力アップ
- 『舌回しエクササイズ』による表情筋の柔軟性アップ
トレーニングによってガミースマイルが根本的に治るわけではありませんが、表情筋を意識的に動かせるようになることで、歯茎が目立ちにくい笑顔が手に入れられるかもしれません。
笑い方の練習
鏡を見ながら、上唇が上がり過ぎない笑い方を練習するのも、ガミースマイルの対策として有効です。口角をきれいに上げて、歯を見せつつも歯茎が露出しすぎないラインを意識して練習しましょう。この方法では、写真を撮るときなど意図的に笑顔を作る際は効果的ですが、日常生活では会話や食事などの最中に意識し続けるのは難しいかもしれません。
歯茎のケア
ガミースマイルの直接的な解決方法ではありませんが、見えてしまう歯茎に腫れや赤みがある状態だと、審美的な魅力が損なわれてしまいます。適切な歯磨きや歯茎のマッサージによって歯茎をケアし、歯茎の状態を良好に保つことも重要です。
まとめ:ガミースマイルはセルフケアのみでは難しい?
いかがでしたでしょうか。今回は、ガミースマイルになってしまう原因や重度のガミースマイルを放置することによるデメリット、そしてセルフケアのポイントについて解説しました。
簡単なセルフケアは、軽度のガミースマイルにはある程度の効果があるかもしれませんが、根本的な解決策とは言えません。セルフケアでの改善が難しい場合は、専門家に相談する必要があります。
繰り返しになりますが、ガミースマイルは病気ではないため必ずしも治療が必要ではありません。しかし、コンプレックスを感じてしまうような重度のガミースマイルの場合、様々な原因が絡み合っている可能性が高いと言えます。審美的なコンプレックスの解消のためには、その方の原因に合ったアプローチを提案してくれる歯医者さんに相談しましょう。
名古屋市千種区にある歯医者 ちくさ池下歯科・矯正歯科では、日本矯正歯科学会認定医の資格を持つ歯科医師と、日本補綴歯科学会専門医・日本顎関節学会専門医の資格を持つ歯科医師が協力して、患者様のお悩みを解決できる体制を整えています。まずは検査と相談だけでも、もちろん可能です。お悩みや不安について、ぜひお気軽にお問い合わせください。